平林の観音様で受ける虫封じの札
どんな伝承か
体の弱い子を丈夫に育てるために、虫封じをしてもらうことがあった。上区の例では、平林の観音様で祈禱を受け、虫封じの札をもらってきて神棚の柱に打ちつけておいた。札は長さ十二センチ、幅一・五センチほどで、折箱の材ほどの薄い板の五か所を麻で結わえたものだったという。虫封じは大日向・余地・上区の三地区で行われ、ほかに相談のうえで一度捨て子にして拾ってもらう、男の子の髪を七歳まで女の子のように伸ばす七つ坊主といった方法も伝わる。
原典より
平林の観音様で祈禱をしてもらい虫封じの札をもらってきて神棚の柱にうちつけておいた。—— 佐久町誌 民俗編――俗信(佐久町(編)・佐久町誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐久町誌 民俗編――俗信(佐久町(編)・佐久町誌)
『佐久町誌 民俗編――俗信』は、十石峠から横岳に及ぶ佐久町の町誌のうち、町内の俗信を扱った民俗編の一部である。大日向・余地・高野町・上区・花岡など各地区で採集した天候や作柄、火事や死の予兆、夢と縁起、易者や戸隠神社の御籤による占い、厄病よけや雷よけのまじない、死や産にかかわる忌み、ものもらいの民間療法などを記す。予知(予兆)・占いと呪い・物忌み・民間療法の節に分け、項目ごとに地区の言い伝えを地区名とともに並べる。