家康の箸が芽吹いた若柳
どんな伝承か
二丁目村には若柳と呼ばれる土地がある。昔、権現様こと徳川家康が鷹狩りでここを訪れ、この地で弁当を広げた。食べ終えた家康は、使った箸を地面に突き立てて、自分が天下を取るならこの箸は芽を出す、取れなければ芽は出ないと言い切った。のちに家康が天下を治めると、その箸は本当に芽を吹いたという。それ以来、この地は若柳と呼ばれるようになったと伝わる。
原典より
食事をとり終わったあと使った箸を地面に刺し、「俺が天下を取ればこの箸が芽を出す。天下を取れねば芽は出ない。」といい放った。—— 八潮市史 民俗編――伝説・怪異(八潮市(編)・八潮市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
八潮市史 民俗編――伝説・怪異(八潮市(編)・八潮市史)
『八潮市史 民俗編――伝説・怪異』は、埼玉県の『八潮市史』民俗編から伝説の部分を収めたものである。市内の各地区で聞き取った稲荷火や狐の嫁取り提灯、狢・河童・蛇の話、徳川家康の鷹狩りにちなむ地名や塚の由来、地蔵や人魂、念仏橋の話を、話者の言葉づかいのまま地区名を添えて並べる。概説のあとに自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三つに分け、話の群ごとに『日本民俗事典』や『武蔵の伝説』などを引いた参考を付ける。