馬頭観音・馬力神
どんな伝承か
茨城県勝田市(現ひたちなか市)の路傍には馬頭観音や馬力神をよく見かける。農作業や運搬に使った馬が死んだときにその冥福を祈って建てられたもので、明治以降は馬力神とする例も多く、神仏分離の影響がうかがえる。西中根では馬を死なせた人が寺で供養をしてから飲食をし、上高場には有志が建てた馬力神が七塔あるほか、南坪の人々が死んだ馬の冥福を祈って建立した馬頭観音もある。堀口では盆や正月にも馬頭観音へ参ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
勝田市史 民俗編――小祠の信仰と流行神(勝田市(編)・勝田市史)
『勝田市史 民俗編――小祠の信仰と流行神』は、勝田市の市史の民俗編のうち、「信仰生活」の部の一部である。鎮守祭礼の移り変わりに続いて、屋敷神や同姓の家々で祀るウジガミと系図祭り、カマド神やエビス・大黒などの屋内の神々、病気や安産の祈願を集める小祠を、市域のムラでの調査と聞き取りによって記す。後半では流行神として上高場の六地蔵、腹切り佐七、塚信仰、東石川大島の無縁様を取り上げ、その由来と信仰の広がりをたどる。