葬式を念仏ジャンボンと呼ぶ念仏団体
どんな伝承か
相馬地方には神道の信徒が少なく念仏の団体があるためか、小文間村に限らず葬式のことを常に「念仏ジャンボン」と呼ぶ。葬式があると爺や婆は不幸のあった家に集まることもあるが、多くは堂に寄り合い、その家から酒や肴、飯茶を取り寄せて飲み食いする。そして葬列に加わって太鼓を叩き、墓地へ行って埋棺を終えると元の堂へ戻り、一同で念仏を唱える。この団体の首領を法願と呼ぶが、法願もやはり普通の百姓の親爺であって、単に古顔の親爺が順に法願になるのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
相馬伝説集(寺田喜久(狂花)・相馬郷土研究・1922年(大正11年))
『相馬伝説集』は、寺田狂花が著し、大正十一年二月の自序を付した下総相馬地方の伝説集である。北相馬郡の小文間・布川・取手・守谷などを中心に、平将門や一色宮内にまつわる伝承、寺社の縁起、城址や墓碑、相馬霊場の札所を記し、猿島郡・結城郡・東葛飾郡などの伝説にも及ぶ。巻頭に緒言と坂巻湖舟の序・自序を置き、「△」を付けた小項目を土地ごとに並べ、『相馬日記』『下総旧事考』などの記事を引き、相馬の俗信も書き留めている。