刺抜きの名人の遺言が残るとげぬき地蔵
どんな伝承か
取手市寺田の宇山にある軽部家の墓地の地蔵は、祈願すると刺が抜けるという霊験があり、毎月二十四日には参詣者が多い。由来は、軽部某の老母が刺を抜く名人として評判になり、近所の人々が老母の死後は困ると病床で話したところ、老母は自分の墓地にある地蔵に願えばすぐに刺が抜けると言い残して死んだ。その後、刺の刺さった人が参詣すると必ず抜けるので、毎月二十四日の縁日には参拝者が大勢出るようになったと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
相馬伝説集(寺田喜久(狂花)・相馬郷土研究・1922年(大正11年))
『相馬伝説集』は、寺田狂花が著し、大正十一年二月の自序を付した下総相馬地方の伝説集である。北相馬郡の小文間・布川・取手・守谷などを中心に、平将門や一色宮内にまつわる伝承、寺社の縁起、城址や墓碑、相馬霊場の札所を記し、猿島郡・結城郡・東葛飾郡などの伝説にも及ぶ。巻頭に緒言と坂巻湖舟の序・自序を置き、「△」を付けた小項目を土地ごとに並べ、『相馬日記』『下総旧事考』などの記事を引き、相馬の俗信も書き留めている。