日本武尊が神籬を立てた天照大神宮
どんな伝承か
天照大神宮は中峠にある。景行天皇四十年、皇子日本武尊が東夷御追討のとき、伊勢国五十鈴宮に鎮座する天照大神の御分霊を斎き奉ってこの地に来り、天照大神の神籬を樹てて武運長久を祈誓したという。村人はその遺跡を厚く奉祀したと伝わる。境内は幽雅で、裏手には万頃の耕地を控え、杉が肌を寄せて茂る。松の老木はさながら鉾のように天を衝き、吹き来る風には古昔の響きがあるという。祭日は十月一日。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
相馬伝説集(寺田喜久(狂花)・相馬郷土研究・1922年(大正11年))
『相馬伝説集』は、寺田狂花が著し、大正十一年二月の自序を付した下総相馬地方の伝説集である。北相馬郡の小文間・布川・取手・守谷などを中心に、平将門や一色宮内にまつわる伝承、寺社の縁起、城址や墓碑、相馬霊場の札所を記し、猿島郡・結城郡・東葛飾郡などの伝説にも及ぶ。巻頭に緒言と坂巻湖舟の序・自序を置き、「△」を付けた小項目を土地ごとに並べ、『相馬日記』『下総旧事考』などの記事を引き、相馬の俗信も書き留めている。