凶年に芹が生える日天子社
どんな伝承か
我孫子の青山にあった日天子社は、今は村の八幡社に合祀されている。土地では御天様と呼ばれ、この社には一つ不思議があった。凶作の年になると社地に芹がおびただしく生え、近郷の数百人の食べ物になったが、平年には少しも生えないという。また社のまわりに茂る篠竹を伐ると血が流れ出し、伐った人に祟るといわれ、誰一人伐る者がいない。先年、川の改修のために八幡社へ移されたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
相馬伝説集(寺田喜久(狂花)・相馬郷土研究・1922年(大正11年))
『相馬伝説集』は、寺田狂花が著し、大正十一年二月の自序を付した下総相馬地方の伝説集である。北相馬郡の小文間・布川・取手・守谷などを中心に、平将門や一色宮内にまつわる伝承、寺社の縁起、城址や墓碑、相馬霊場の札所を記し、猿島郡・結城郡・東葛飾郡などの伝説にも及ぶ。巻頭に緒言と坂巻湖舟の序・自序を置き、「△」を付けた小項目を土地ごとに並べ、『相馬日記』『下総旧事考』などの記事を引き、相馬の俗信も書き留めている。