一番鶏で石に化けた長持
どんな伝承か
滝根との境、湯沢の奥の新田の入というところに博打石という石がある。石の頂上が平らで、ここに集まって博打をぶったという。取り締まりが厳しかったので、人里離れた山奥まで行ってやったものらしい。また矢大臣山を東の方から見ると、九合目あたりに長方形の大きな石が見え、これを長持石と呼ぶ。昔、山麓の村に住む爺と婆が、この山の天頂に長持を載せれば奥州一の名山になると相談し、暗いうちから二人で長持を引き上げた。頂上まであと一息というところで一休みしていると、麓の村から一番鶏の鳴き声が風に乗って聞こえ、長持はみるみる高さ一間・上は畳六枚敷きの大石に変わってしまったという。
原典より
滝根との境、湯沢の奥の新田の入というところに博打石というのがある。—— 小野町史 民俗編――伝説(小野町(編)・小野町史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
小野町史 民俗編――伝説(小野町(編)・小野町史・自治体史(民俗))
『小野町史 民俗編』第九章所収の伝説。福島県田村郡小野町に伝わる口承を採録する。