ウワダイの狼落とし穴
どんな伝承か
明治ごろまでは山間部に狼が棲み、放し飼いの馬を襲っては食い殺した。村人は何とか狼を退治しようと知恵をしぼり、萱立て場と呼ばれる矢大臣山のウワダイに大きな落とし穴を掘ることにした。掘った穴の周りには萱を立てて隠し、穴の上に木を組んで生きた馬を吊しておき、狼が生餌に飛びつくと穴へ落ちる仕掛けにした。こうして狼を誘い寄せ、何匹も獲ったという。落とし穴は土が崩れて埋まり、今ではただの平地になっている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
小野町史 民俗編――伝説(小野町(編)・小野町史・自治体史(民俗))
『小野町史 民俗編』第九章所収の伝説。福島県田村郡小野町に伝わる口承を採録する。