古小屋を恋しがる泣き釈迦
どんな伝承か
雁股田の堀切にある釈迦堂の本尊は、もと古小屋というところの堂に祀られていた。ある日その本尊を盗んだ者があり、家に隠しておくと、夜になると「古小屋恋しい、古小屋恋しい」と泣いた。盗人も持て余して、もとの堂へこっそり戻したという。部落の人々はまた盗まれてはいけないと大伝寺に預けたが、それも十年ほど前にまた盗まれた。今度の盗人は郡山の者で、仏像をばらばらにして畑に埋めていたのを警察が見つけて戻した。大伝寺がなくなってからは堂を建てて部落で祀っている。台座共に六尺もある大きな木像だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
小野町史 民俗編――伝説(小野町(編)・小野町史・自治体史(民俗))
『小野町史 民俗編』第九章所収の伝説。福島県田村郡小野町に伝わる口承を採録する。