目を突いた明神の使いと麻の禁忌
どんな伝承か
浮金では麻をつくることが禁じられていた。昔、この里の鎮守の明神さまのお使いの蛇が、麻畑で目を突いて座頭になったといい、それ以来、麻をつくると悪いことが度々起こった。そこでこの里では麻をつくらなくなったという。こぼれ種から麻が自生しても悪いことが起こるといって、里人は気をつけていた。麻の禁忌を語る同じような伝説は、小野赤沼その他にもあるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
小野町史 民俗編――伝説(小野町(編)・小野町史)
『小野町史 民俗編――伝説』は、小野町が編んだ町史の民俗編から、第九章「ことばと伝承」の第一節「伝説」を収めたものである。田村郡小野庄にあたる町内の館主や城主の没落、坂上田村麻呂や八幡太郎、小野篁・小野小町にまつわる話、デンスケ坊の祟り、河童の恩返し、大蛇や名石・埋宝の話など五十四編を、大半は地元の人からの聞き書きで収める。村川友彦の「はじめに」と地域の特色の解説を置き、伝説を大字(旧村)ごとに並べ、語り手の名を添える。