真弓神と金砂神の不和
どんな伝承か
真弓の神と金砂の神は姉弟でありながら不仲だったという。金砂の神が四所権現の会議に姿を見せない真弓の神を待たされた恨みから「待つ・松」を嫌い、金砂山には松の木がない。幡町から岡田町へ向かう途中の十二丁田んぼでは、金砂の田楽行列が通りかかると武者が真弓山に向かって十二張の弓弦を鳴らし矢を射るまねをする神事があり、両社を同時に参拝してはならないとも伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
常陸太田市史 民俗編――伝説(常陸太田市(編)・常陸太田市史)
『常陸太田市史 民俗編――伝説』は、常陸太田市の市史民俗編のうち、第五章「ことばの伝承」の伝説と昔ばなしの部分である。第一節「伝説」は市域の伝説を自然的伝説・社会的伝説・歴史的人物伝説・信仰的伝説の四つに分け、国見山・赤沼・源太郎狐・十王坂・舞鶴城・義家・親鸞・徳川光圀・真弓山の天狗などの話を記す。社会的伝説には地名のいわれや塚・城跡の伝承が多く、第二節「昔ばなし」は冒頭の三話だけを収める。