道作り坊はんの石橋を流した洪水
どんな伝承か
仲多度郡琴南町美合に、「道作り坊はん」と呼ばれた僧がいた。この僧は十数年にわたって托鉢を続け、その浄財で自ら道づくりと橋の建設に力を尽くした。ようやく石橋が完成し、翌日には仮の支保工を取り除こうとしていた矢先の夜、洪水が起こって橋は流されてしまったという。今も犬の馬場橋のたもとには、この僧の功績をしのぶ石碑が立てられている。
原典より
道作り坊はんと呼ばれる坊さまが、十数年托鉢し自力で橋をかけて道づくりにはげんだ。—— 新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書)
『新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説』は、香川県の叢書の民俗篇のうち、第八編「口承文芸」を収めた部分である。香川県内の昔話と伝説を扱い、昭和初年からの採集の歩み、呼び名や発端・結末の句、桶屋やほうろく売り・遍路などの運び手、語り手の横顔を論じたうえで、綾上町などで聞いた未発表の昔話を話者名付きで掲げる。伝説の章は樹木・石と岩・水と池と渕・塚と穴・祠と堂・坂と山と峠と谷・動物の項目に分け、各話の末尾に伝承地の郡町名を添える。