昼寝の足に糸をかける蜘蛛が渕の蜘蛛
どんな伝承か
仲多度郡美合(現まんのう町)の蜘蛛が渕に伝わる話。ある老人がケヤキの切り株で昼寝をしていると、大きな蜘蛛が現れて糸をかけては渕へ下りることを繰り返した。老人が糸を自分の足からはずして切り株にかけ直しておいたところ、蜘蛛はついにそのケヤキの根そのものを渕へ引きずり込んでしまったという、渕にまつわる不思議な話である。
原典より
おじいさんがケヤキの木の切株で昼寝をしていると、クモがきて糸をかけては下へゆきまたあがってくる。—— 新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書)
『新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説』は、香川県の叢書の民俗篇のうち、第八編「口承文芸」を収めた部分である。香川県内の昔話と伝説を扱い、昭和初年からの採集の歩み、呼び名や発端・結末の句、桶屋やほうろく売り・遍路などの運び手、語り手の横顔を論じたうえで、綾上町などで聞いた未発表の昔話を話者名付きで掲げる。伝説の章は樹木・石と岩・水と池と渕・塚と穴・祠と堂・坂と山と峠と谷・動物の項目に分け、各話の末尾に伝承地の郡町名を添える。