一夜建立で落ちた柱が化した枯木地蔵
どんな伝承か
豊中町本山の本山寺の本堂は、弘法大師が一夜のうちに建てたと伝わる。大師は材木を阿波から運んできたが、その道中で乾の隅にあてる柱を落としてしまった。落ちた柱は枯木の地蔵尊となり、本山寺の東に祀られている。用材を運んだのは深山に住む天狗だったともいい、天狗が斧や鎌を研いだ川は砥川と呼ばれ、その砥石もまた砥石観音として祀られていると語られている。
原典より
本山寺の本堂は引法大師の一夜建立、大師はその用材を阿波から運ばれた。—— 新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書)
『新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説』は、香川県の叢書の民俗篇のうち、第八編「口承文芸」を収めた部分である。香川県内の昔話と伝説を扱い、昭和初年からの採集の歩み、呼び名や発端・結末の句、桶屋やほうろく売り・遍路などの運び手、語り手の横顔を論じたうえで、綾上町などで聞いた未発表の昔話を話者名付きで掲げる。伝説の章は樹木・石と岩・水と池と渕・塚と穴・祠と堂・坂と山と峠と谷・動物の項目に分け、各話の末尾に伝承地の郡町名を添える。