桧ボウケの道祖神
どんな伝承か
内尾から奥池へ行く道に、桧ボウケという地名の場所がある。尾根の上に今も桧の木が自生していることからそう呼ばれたと思われる。今は林道が開通して危険を感じないが、江戸時代に奥池に鉱山があり多くの人が往復したころは、一番の危険な場所であったという。この桧ボウケの路傍には道祖神を祀る石造の神標があり、池の金山が繁盛したころに祀られたといわれる。高さ六十センチ、幅四十センチほどの自然石に道祖神と深く彫られ、上部は三角の屋根形をした石柱である。当時は人か牛がようやく歩ける山道で、この場所はやや広く、人が休む場所でもあったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内村史 下巻(民俗編)――白山麓の伝説(河内村(編)・河内村史)
『河内村史 下巻(民俗編)――白山麓の伝説』は、白山麓の河内村の村史の民俗編から、民話・伝説と故事を記した節を収めたものである。白山の千蛇ヶ池や富士山との背くらべ、高ボウケの大蛇、猿仏の名号、おひなの荒、天狗、菊酒、池の金山の伝説など、村と周辺に伝わる話を、白山関係の古文書や郡誌を引きながら記す。第三節「民話 伝説」、第四節「故事 伝説」、第五節「伝説」に分け、話ごとに題を立てて由来や現地のようすを添えている。