鷹が教えた白布高湯
どんな伝承か
出羽国の庄司であった佐藤常信は目を患い、笹野観音に参籠して平癒を祈願した。満願の日、夢枕に観音が立ち、この山の裏を流れる川の上流に出湯があり、その湯に入れば病は治ると教えられた。常信が谷川をのぼって行くと、そこに鷹が羽根を休めていた。見ると鷹の両目は脹れ上がっていたが、心地よさそうに湯に浸している。常信はすぐそばに小屋を建てて湯に浸かったが、四日目に鷹の羽音で目を覚ました。鷹は湯から飛び立ち、大きく輪を描いて吾妻山の方へゆっくり姿を消したという。この時の鷹が白斑の鷹であったことから、この湯に白斑(白布)高湯という名がついたと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
米沢市史 民俗編――伝説(米沢市(編)・米沢市史・自治体史(民俗))
『米沢市史 民俗編』第八章口承文芸所収の伝説。山形県米沢市に伝わる鳥獣草木・山川湖沼・地蔵社寺の伝説を採録する。