道灌が見つけた素戔嗚尊の妹の髪
どんな伝承か
毛長神社の御神体の髪については、素戔嗚尊の妹のものだとする言い伝えもある。昔、出雲からはるばる旅してきた素戔嗚尊の妹は、この地で悪者に襲われて子を宿し、それを嘆いて沼に身を投げて果てた。時を経た室町期、太田道灌がこの地方を開いたとき、長い髪の毛が出てきた。不思議に思って調べさせると素戔嗚尊の妹のものと分かり、これを祀ったのが毛長神社だという。のちに泉蔵院の住職がこの髪を鎌倉の鶴岡八幡宮に譲ってしまい、そのおかげで八幡宮は国幣社になったのだという後日譚まで付いている。
原典より
時が流れて室町期、太田道灌がこの地方を開拓した時、長い髪の毛が出て来た。—— 草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史)
『草加市史 民俗編――伝説』は、草加市史民俗編のうち「二 伝説」の章である。地名起源・塚・神々・地蔵・薬師・観音・その他の神仏・旅の僧・動物と妖怪の九節で、柿木や青柳の地名の由来、毛長神社の御神体、疣地蔵や火あぶり地蔵、雨乞いの龍、むじな大尽などを、『新編武蔵風土記稿』や縁起碑、土地の伝えによって記す。第十節「世間話」は狐・むじな・狸・雷獣の聞き書きを集め、話ごとに町名と話者の頭文字・生年を添える。