沖村日吉社神主の家祈禱
どんな伝承か
徳重の家祈禱は、沖村の日吉社の神主が行っていた。日取りは二月の初午祭りの日で、一四、五軒を廻っていた。家人は神棚に神酒と野菜類などのお供えをし、神主は御幣で祓って除災の祈禱をした。ただし家祈禱札は出さなかった。沖村日吉社の神主が徳重の家祈禱を行っていたのは、昭和五十年ごろまでのことであった。西春町では法印や神主、住職が家々を廻る家祈禱が広く行われていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町が編んだ町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節を大字ごとの十九項に分けて並べ、五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。