各村の地名伝説
どんな伝承か
寛永三年の夏、大旱魃に見舞われた西春町(現北名古屋市)一帯で、平田寺二代目住職の快岩儀雲が雨乞いを頼まれた。快岩は春日井郡高田村の黒池龍神に血脈を授けて祈願すると、龍神が老人の姿で現れて法を聞き、たちまち大雨が三日間降り続いたと伝えられる。この出来事は快岩自筆の謡曲として今も平田寺に残っており、龍神を勧請した池は名鉄犬山線の建設で半分が埋め立てられたが、祟りを恐れて工事が進まず線路がカーブになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町が編んだ町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節を大字ごとの十九項に分けて並べ、五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。