くぐれば仏に会えるクグリ石
どんな伝承か
『牧本村郷土誌』に八十内のクグリ石のことが記されている。この石は茨城街道沿いの長沼町との境にあり、石の上下を貫通する穴が開いている。大きさは辛うじて人の体が通ることができるほどで、言い伝えでは、この穴をくぐるとき仏陀に会うことができるという。かつては石の面に仏像が彫ってあったが、それは弘法大師が三十三観音を刻んだものであると伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。