鎮守の泉オミタラシの御神酒
どんな伝承か
旧飯豊村の鎮守は鹿島社で、明治三年に豊香島神社と改められた。祭神はタケミカズチノミコト・ウケモチノカミ、祭日は旧暦九月九日で、東北地方の収穫祭の「初の九日」にあたる。前日を宵祭り、当日を本祭り、翌日を後祭り(サッペ)といい、祭りの世話は当前二軒と社総代が当たった。この鎮守にはオミタラシという泉があり、祭りの際にはシメを張ってヘイソクを立て、泉から水を汲み、湯に沸かしてお茶を御神酒として供えるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。