馬鹿婿の一つ覚え
どんな伝承か
昔、あるところにちょっと知恵の足りない子どもがいて、婿に行くとき家を出るので、親が心配して教えてやった。飯を食べるとき湯が熱くて飲めないなら、たくあんを入れれば冷めるから、みんなより食事が遅くなると大変だからそうしろと言われた。ところが風呂に入るとき、湯が熱くて足が入らないので「たくあん持ってこう、たくあん持ってこう」と言って笑われたという。また、馬鹿が嫁さんの家へ行くことになり、だんごをもらって食べた。うまかったので「だんご、だんご」と言いながら来たが、堰を「どっこいしょ」と跳んだので、家に来て「どっこいしょこしらえろ」と言い、そんなものは知らないと言われたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
高山村の民俗――昔話(群馬県民俗調査報告書 第21集・群馬県民俗調査報告書)
『高山村の民俗――昔話』は、群馬県民俗調査報告書の第二十一集として高山村の民俗をまとめた調査報告書である。尻高・中山・本宿・北之谷などで聞き取った口頭伝承を収め、桃太郎・蛇婿入り・食わず女房などの昔話、弘法大師の足跡や椀貸の渕・小太郎渕の伝説、怪力の馬之丞やアズキトギ・見越し入道・かくしばあさんの世間話を載せる。口頭伝承は昔話・伝説・世間話の三つに分け、各話の末尾に伝承地の字名を添える。