祈りで水が湧き戻った長泉寺池
どんな伝承か
舟津七所清水の一つ長泉寺池は、元三大師堂の境内にあり、周囲百三十一メートルで上・中・下の三つの池から成る。上の池には桓武天皇の勅願所を示す標石、下の池には慶長八年に松平秀康が出した魚鳥捕獲禁制の札が立ち、老木に囲まれて夏でも冷気が漂う。明治二十四年十一月の濃尾大地震のとき池は干上がり魚も死んだ。池は住民の飲み水でも田の用水でもあったので村人は深く憂え、中道院の住職智禅が三十七日間身を清めて大師堂にこもり祈ったところ、十日余りで雨とともに水が湧き戻り、元の姿に戻ったという。
原典より
七所清水の一つで、元山大師堂の境内にある。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。