長左ヱ門が勧財して建てた閻魔堂
どんな伝承か
昔、鯖江市当田町に、小島長左ヱ門という長命で信心の厚い人が住んでいた。この人が閻魔堂の建立を発願し、当時の若連中の協力を得て近郷近在を勧財に歩き、安政初年に見事に竣工させた。堂は当時、若宮八幡神社の参道のかたわらに建てられ、その敷き地は長左ヱ門が寄付したもので、登記の上からも明らかである。大正の初期に県道が開通してからは、御堂の前を通る人が減って参詣者も少なくなったので、昭和の初めに現在地へ移築された。お堂の左右の壁面には、二十五菩薩来迎の図と地獄の躰相の絵図がかかっている。
原典より
昔当田町に、小島長左ヱ門という長命で信心の厚い人が住んでいた。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。