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蕎麦の花雪

所在地石川県鹿島郡中能登町藤井
年代伝承
登場祭り帰りの人
出典鹿島町史 通史・民俗編――伝説

どんな伝承か

十一月ごろ、能登部へ祭りに行った帰り、重箱を持って戻ってくると、あたり一面に雪が降って白くなり、うまく歩けなかった。行くときには降っていなかったので、珍しいこともあるものだと思いながら帰った。翌日その場所を見に行ったら、そこは蕎麦の畑で、蕎麦を踏みつけた跡が道のようになっていた。もらってきた重箱の中身は空になっていたという。川獺に騙されたのだといい、子どもの頃にはそんなことはいくらでもあったと語られている。

原典より

いまはむかしのことやが、十一月頃に能登部へ祭りにいっての帰り、お重を持ってもどってきたら、辺りじゅう雪あ降って白うなって、うまいこと歩けなんだがや。—— 鹿島町史 通史・民俗編――伝説(鹿島町(編)・鹿島町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

鹿島町史 通史・民俗編――伝説(鹿島町(編)・鹿島町史)

『鹿島町史 通史・民俗編――伝説』は、鹿島町の町史通史・民俗編のうち、昔話と伝説の節と、続く「俗信と俚諺」の冒頭を収めたものである。石動山麓と邑知地溝帯の集落で聞いた話を、芋掘り権兵衛や屁売りじいさなどの昔話、亀塚や椀貸穴などの自然伝説、初瀬の観音様や井田の不動滝の信仰伝説、久江の道閑や村境を決めた話の歴史伝説に分け、在所名を添えて載せる。伝承の状況や語り始めと結びを述べた解説を前に置く。

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