三本足の鶏が告げた将門調伏
どんな伝承か
天慶の乱のとき、平将門が法力を頼んで戦っていると知った朝廷は、これに対抗できる僧として世常寺の定宥法印に将門調伏を命じた。法印は寺内に護摩堂を建て、五大明王の壇に土でつくった将門の首を供えて、七日七晩祈り続けた。満願の日の明け方、三本足の鶏が血まみれの首を踏んで高らかに時を告げる夢を見る。目覚めて壇上を見ると、土の首の三か所に鶏の足跡が残っていた。夢の告げのとおり乱は鎮まり、寺はのちに鶏足寺と名を改めたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第4巻』は、日本の伝説を話型ごとに集成した叢書『日本伝説大系』の一冊である。茨城・栃木・群馬の三県に伝わる伝説を、男体・赤城の神争いや榛名湖の入水譚、平将門・源義家・親鸞・弘法大師などの事跡、河童・竜宮・長者・石・姥捨・九十九谷などの話型ごとに収める。各項は代表となる伝承地の話を掲げ、〔類話〕に各地の聞き書きを伝承者名や出典とともに並べ、〔文献〕に縁起・地誌などの古記録を抄出し、柳田・高木による話型名を添える。