初山の浅間神社で額に押す朱印
どんな伝承か
栃木県足利市の近在で育った人は、浅間神社の六月一日の初山で、額に無病息災の朱印をぺたりと押してもらったに違いないと著者はいう。この印はヤスコ、ヤッコなどと呼ばれる。額に魔除けの紅や墨のしるしをつける習わしは各地にあったので、じつは足利に限った話ではないとも付け加えている。子の成長の節目に親が施してきた呪術的な習俗の一例として紹介されている。
原典より
栃木県足利市近在の読者は、浅間神社の六月一日の初山で、おデコに無病息災の朱印をペタリと押してもらったにちがいない。—— 現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。