景政が目を洗った赤井橋の川
どんな伝承か
源頼朝の家来に鎌倉権五郎景政という豪の者がいた。奥州からの帰り道、たび重なる戦で十数か所に傷を負い、そのうえ片目を敵の矢に射られて痛みが激しくなったという。鎌倉坂まで来たものの、それ以上は歩けない。従者に目を洗う水を探させたが井戸は見つからず、近くの小川で矢を抜いて目を洗った。流れは血で真っ赤に染まり、この川に架かる橋を赤井橋と呼ぶようになったと伝わる。以来この川の魚はみな片目になったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第4巻』は、日本の伝説を話型ごとに集成した叢書『日本伝説大系』の一冊である。茨城・栃木・群馬の三県に伝わる伝説を、男体・赤城の神争いや榛名湖の入水譚、平将門・源義家・親鸞・弘法大師などの事跡、河童・竜宮・長者・石・姥捨・九十九谷などの話型ごとに収める。各項は代表となる伝承地の話を掲げ、〔類話〕に各地の聞き書きを伝承者名や出典とともに並べ、〔文献〕に縁起・地誌などの古記録を抄出し、柳田・高木による話型名を添える。