義朝の霊を迎える農家の年中行事
どんな伝承か
源義朝が立ち寄ったという一農家(現在は百合草光吉氏)では、毎年師走二十八日に義朝の位牌を祠り蒸し米を食べる習わしが伝わっている。庭には生笹四本にしめなわを張った結界の中央に風呂を置き、高張提灯をつけ、袴と脇差二本をさした当主が門まで義朝公の霊を迎えに行き、その後で当主が風呂に入るという独特の供養の形を今に伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第7巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第7巻』は、愛知・静岡・岐阜・長野の四県の伝説を集めた伝説資料集の一巻である。笠寺観音や日本武尊から天狗・山姥・八百比丘尼・夜叉ヶ池、石や池や塚の由来、白米城・一夜山まで九十七の項目を立て、口承を中心とする伝承を収める。各項目は伝承地を明記した例話を冒頭に置き、『日本伝説名彙』などの対応する題名を添えたうえで、〔類話〕〔参考〕〔文献〕を続けて近世以前の記録の原文まで示す。