蓑から出た稲と土佐姓の由来
どんな伝承か
益田市匹見町道川に伝わる話。道川の古久茂屋に、四百年前に落武者が来て、俵に付いていた籾を蒔いた。秋にそれが実ったのを見て、耕地に適した土地だと考えて開拓し、この地の元祖になったのだという。また赤谷のあたりは、土佐の人が蓑を置いて立ち去り、再び訪れたときにその蓑から稲が出ているのを見て、神の導きと考えて開墾したと伝える。それゆえこのあたりには土佐姓の家が多いのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。