伊平屋に渡った屋蔵大主の系譜
どんな伝承か
屋蔵大主は天孫子の裔で、英祖の五男である島尻世主大里按司の三男、上与座按司の次男にあたる。英祖から四代目の玉城王が酒色に溺れて国が乱れ、中山・北山・南山が並び立つと、上与座按司は兄の南山大里按司に王を諫めよと進言した。兄は怒って弟を殺す。その次男の屋蔵大主は、我喜屋が上里村と呼ばれたころ伊平屋島へ渡って上里に耕地を求め、高倉八つを建てて穀物を蓄え、その地を屋蔵敷地と称した。二男三女をもうけ、長男は鮫川大主、次男は上里按司、娘は我喜屋の祝女となった。のちに伊是名城を築いて長男に伊是名島を治めさせ、伊平屋は次男に継がせ、没後は我喜屋のヤクラ海岸の洞窟の屋蔵墓に葬られたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(山下欣一・遠藤庄治・福田晃(編集執筆)・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第15巻』は、山下欣一・遠藤庄治・福田晃が奄美・沖縄本島・沖縄先島の編集執筆を分担し、福田晃が全体をまとめた伝説集である。島々の口承伝説を、市町村の民話集や大学の口承文芸研究会の採集稿、近世の文献から集め、天地や人類の始まり、島建ての神、キジムナー、蛇婿、津波、御嶽や墓の由来などを収める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、類話は地域別に配列する。