トップ > 鹿児島県の伝承 > 知名町

墓石を抱いて明かした亡妻との夜

所在地鹿児島県大島郡知名町(アーニマガヤ)
年代伝承(口承)
登場イチ、ナビグワ、夫・体験者、妻・亡霊
出典日本伝説大系 第15巻

どんな伝承か

昔、イチという男とナビグワという女の、たいへん仲のよい夫婦がいた。野良に仕事に行くときもいつも一緒で、決して離れ離れに歩くことはなく、余りの仲のよさに人の羨望のまとであった。ある日ナビグワは風邪から余病を併発して大病となり、イチは昼夜そばを離れず看病したが、とうとう息を引き取った。イチは遺骸に抱きついて離れず、入棺のときも駄々をこねた。ナビグワが葬られたのはアーニマガヤのトールバカで、イチは夕暮れになるとまた独りでそこへ行った。夜が更けるのも忘れて泣き伏していると、どこからかナビグワが現れ、二人は喜びあって語り明かした。翌朝イチが目覚めたときは墓石を抱いていたという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第15巻(山下欣一・遠藤庄治・福田晃(編集執筆)・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第15巻』は、山下欣一・遠藤庄治・福田晃が奄美・沖縄本島・沖縄先島の編集執筆を分担し、福田晃が全体をまとめた伝説集である。島々の口承伝説を、市町村の民話集や大学の口承文芸研究会の採集稿、近世の文献から集め、天地や人類の始まり、島建ての神、キジムナー、蛇婿、津波、御嶽や墓の由来などを収める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、類話は地域別に配列する。

種別から探す

沖永良部墓石

知名町の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『日本伝説大系 第15巻』の伝承