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虚空蔵様の池の片目のウナギ

所在地埼玉県志木市宗岡(虚空蔵様の池)
年代慶長(山口大膳)
登場山口大膳、荒井仁右ェ門、大膳の奥方
出典埼玉県伝説集成——分類と解説 上

どんな伝承か

志木市宗岡にはかつて「虚空蔵様の池」があり、片目のウナギだけが棲むといわれた。昔、中宗岡を治めた山口大膳と下宗岡の実力者荒井仁右ェ門が土地争いから決闘し、村境で仁右ェ門が大膳を斬った。報せを受けた大膳の奥方が弓矢を取って馬で駆けつけると、仁右ェ門はこの池で血刀を洗っていた。奥方の放った矢は仁右ェ門の左目を射抜き、彼は池に落ちて行方知れずになった。以来この池には片目のウナギだけが棲むという。別伝では、山口某という郷士の妻が白馬の若武者姿で戦い、右目に矢を受けて池に身を沈め、大きな片目のウナギとなって敵の城主をにらんだと語る。

原典より

調神社の御手洗の池は、俗にヒョウタン池とよばれていた。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)

『埼玉県伝説集成――分類と解説 上』は、韮塚一三郎が埼玉県内の伝説を類型ごとに集めて編んだ伝説集の上巻である。片目の魚、化かす狐や狸、松・杉などの樹木、石や岩、ダイダラ坊と山、清水・渕・池・井戸にまつわる県内各地の伝説を、郷土誌や地誌、『埼玉史談』などの文献と、地元の資料提供者や話者の報告から採って収める。各話に所在地と出典を添え、話型ごとに〈解説〉を置いて全国の類例と信仰の背景を論じ、[参考]文献を挙げる。

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