うなぎ渕から出た真光寺の古鐘
どんな伝承か
熊谷市久下の東竹院にある嘉禄三年の古鐘は、もとは児玉郡上里の阿保にあった真光寺の鐘だったという。戦国の世に軍勢が通る折に奪い去られ、のちに村内の「うなぎ渕」から掘り出されたと伝えられる。鐘の銘には、武州賀美郡阿保村真光寺のために信心の大檀那小野氏が鋳造させたこと、嘉禄三年五月の日付などが刻まれている。
原典より
嘉禄三年(一二三七)の古鐘は児玉郡上里村阿保の真光寺の鐘であった。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成――分類と解説 上』は、韮塚一三郎が埼玉県内の伝説を類型ごとに集めて編んだ伝説集の上巻である。片目の魚、化かす狐や狸、松・杉などの樹木、石や岩、ダイダラ坊と山、清水・渕・池・井戸にまつわる県内各地の伝説を、郷土誌や地誌、『埼玉史談』などの文献と、地元の資料提供者や話者の報告から採って収める。各話に所在地と出典を添え、話型ごとに〈解説〉を置いて全国の類例と信仰の背景を論じ、[参考]文献を挙げる。