行人塚(その四)
どんな伝承か
本庄市小和瀬には、字地に「行人塚」がある。『武蔵国郡村誌』が記すもので、条にはそれ以上のいわれは伝えられていない。本書の解説によれば、入定塚・行人塚とは一種の供養塚で、念仏を唱えながら自ら生埋めになったという伝説をもつ塚をいう。行人とは、修験・山伏のように山岳を跋渉して水火に身をきたえ、一切の不浄を遠ざけた生活を送る一種の宗教家であり、行人塚の名称は関東・中部・東北など東日本に主として散在する。行人塚は山伏塚・法印塚・行者塚・入定塚ともいい、修験者が村々に来て築いた祭壇であろうとみられている。
原典より
昔、ある人が生きながら土中に入り、念仏を唱えていた。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説))
韮塚一三郎『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』(歴史伝説の巻)を全608話・伝説(土地別の異伝)単位で収録(<解説>・[参考]・和歌・注は本文に内包)。埼玉県下の歴史伝説(塚・城址・古戦場・武将〈新田義貞・畠山重忠・太田道灌ら〉・史跡・寺社縁起等)を、所在地(市町村・字・社寺)と出典(新編武蔵風土記稿・各市町村史等)を付して体系的に集成した中巻。