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火傷を負った子の聖と足腰の神

所在地埼玉県飯能市大字南(子の権現)
年代伝承
登場子の聖、阿字女、子の聖の母(縁起)
出典埼玉県伝説集成——分類と解説 中

どんな伝承か

飯能市南の子の権現社は、子の聖が開いたと伝わる。縁起によれば、紀伊国天野郷の独り身の賢女阿字女が六十歳のとき、夢に現れた僧が剣を口に突き入れ、目覚めると身ごもっていて、天長九年の子の年・子の月・子の日・子の刻に聖を産んだ。長じた聖が出羽の月山から投げた経の落ちた所がこの子の山で、鬼どもが火を放って開山を阻み、聖は衣に火が移って火傷を負ったが、念じると天竜が雨を降らせて火を消した。それで火難除けと足腰の神とされ、社前には草鞋や下駄が山と供えられている。

原典より

この時聖は端坐合掌して「火坑成池」と念じたので、たちまち天竜が現われ法雨をそそいだので、猛火が消滅した。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)

『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。

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