男山に祀れという託宣と石清水八幡宮
どんな伝承か
京都の石清水八幡宮の起こりについて、著者は次のように述べる。清和天皇の貞観年中、大和国の大安寺の僧が九州の宇佐八幡宮にこもって祈ったところ、都に近い男山に祀れという神のお告げを受けた。そこで天皇が男山の地に宇佐八幡宮を勧請したのが、石清水八幡宮の始まりだという。宇佐八幡宮は、分社の数が全国一という、多くの人びとに信仰された八幡神の総本社である。
原典より
人神を考えるとき忘れることができないのは、日本の神の両義性である。—— 異界巡礼(小松和彦) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
異界巡礼(小松和彦)
『異界巡礼』は、小松和彦が著した民俗学の論集である。狐が人に化ける方法と如意宝珠、蓮如絵伝の異人、鬼退治譚と怨霊、家の盛衰をめぐる民話、夢信仰、巫女と陰陽道、洞窟や龍宮の他界観、人を神に祀る信仰、神隠しなどを、昔話・説話・絵巻・お伽草子と高知県物部村などでの調査をもとに論じる。論考と随想を部に分けて並べ、「民俗のランドスケープ」の部には妖怪、凧上げ、祓い、霜月祭り、呪い人形をめぐる小文を収める。