年に三度実を結ぶ弘法大師の栗
どんな伝承か
加美郡色麻村の小栗山に、一年に三回実を結ぶ珍しい栗があり、弘法大師のお授けになったものだと『加美郡誌』は伝える。同じ名の栗は各地にあり、新潟県北蒲原郡沢田村宮ノ下では、親鸞上人が北越へ配流されたとき、別れに臨んで饗応の栗を一粒地に埋め、我が教えが隆盛に赴く兆としてこの栗は必ず芽を出し年に三度実を結ぶだろうと言ったと伝える。静岡県小笠郡三浜村では家康が落人となって来て老婆の家の栗飯を食い、礼にこの木を念じて行ったといい、遠州七不思議の一つとされている。
原典より
小栗山に一年に三回實を結ぶ珍らしい栗がある。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。