上野原の三度栗と矢筈葉
どんな伝承か
白川荘の上野村と大室村のあいだに広い野があり、上野原という。この野には栗の木ばかりが生えて他の木がない。栗は一年に実を結んで二度熟すものが多く、稀に三度に及ぶものもあるが、それは花が開くだけで実は結ばない。葉先が分かれて岐になるものが多く、土地の人は矢筈葉と呼び、栗を三度栗と称する。門徒は、上人がこのあたりを巡った日、大室村で村人が焼栗を供し、その食べ残しを手ずから植えたところ生え繁ったのだと語る。いまは保田の孝順寺が碑を建てて旧跡地としている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。