礎から産み出された八坂神社の石
どんな伝承か
朝日の八坂神社の境内に産石と呼ばれる石がある。社が一時荒れ果てて礎ばかりが残っていたころ、天明四年の正月に、その礎の中ほどから美しい石が姿を見せはじめた。石は日を追って大きくなり、やがて礎から産み落とされるように離れたと伝えられている。
原典より
八坂神社の境内にあり、八坂神社が一時荒廢して礎だけ残つてゐたが、天明四年正月その礎の中腹から、美しい石が見え出し、次第に大きくなつて産みはなれたといふ。—— 日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年))
『日本伝説名彙』は、柳田國男の指導のもとに日本放送協会が昭和二十四年に編んだ伝説の名彙である。全国の伝説を、その拠り所となる木・石・岩・橋・清水・淵・塚・坂・屋敷・地蔵などの地物の名ごとに集め、伝わる県郡村名を付して、郡誌・市町村誌や伝説集、民間伝承誌などの出典を括弧で示す。冒頭に柳田の「傳説のこと」を置き、木・石岩・水・塚・坂峠・祠堂の部に分けて、巻末に資料の解説と種類別索引を付す。