一掬いが百貫に値する清水
どんな伝承か
久米郡の南分、長岡庄のうち蓮華寺村に百貫清水と呼ばれる湧き水がある。一掬い、すなわち両手で掬うほどのわずかな水が、そのまま百貫の値に相当するといわれるほど貴ばれた名水であった。『西作誌』に記されるのはその一行だけで、由来を語る筋立てはついていない。銭の額を冠して水の価値を示す名づけは各地にあり、千貫清水や三貫清水、一貫清水などと同じ系列に属する。
原典より
蓮華寺村にあつて、一掬直に百貫といふ(西作誌)。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。