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競馬帰りの若者が蹴落とした眠るがあたろ

所在地長崎県五島市(上河の橋)
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典現代民話考 1 河童・天狗・神かくし

どんな伝承か

大浜の古老が語る七十年ほど前の話。旧暦九月九日は福江の馬せん馬場で競馬が開かれる年中行事の日だった。その帰り、大浜の若者数人が薄暗くなりかけたころ野々切と堤の境にある上河の橋まで来ると、橋のなかほどの端で得体の知れないものが正体もなく眠っていた。一同が足音を忍ばせて囲み、どうしたものかと相談していると、遅れて来た一団が追いついた。その中の物知りの田中という男が、これはがあたろで魔物だから目を覚ませば見えなくなる、脅してやろうと川へ蹴落とした。川に落ちたと思った瞬間、姿は消えていた。十数人が見たという。

原典より

わしはこの目で何べんも見たんじゃ。—— 現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。

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