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大門の手前で出会った狸の芝居

所在地和歌山県伊都郡高野町大字高野山(大門)
年代大正七年
登場上田秀雄
出典現代民話考 11 狸・むじな

どんな伝承か

大正七年六月の始め、真竹の生える時季のこと。筍を一貫目ほど持って歩いていると、大門の手前でだんだん日が暮れてきた。急がねばならないと思い、杖の棒で道を叩きながら行くと、向こうから白い犬のようなものが走ってきて、笹原から出て右の足をかすめていった。それから一、二町行った、右へ回る所で、大きな米俵ほどの白いものが立っている。今頃こんな所に米俵がと思いながら五、六間歩くと、道端の下の草原に七〇過ぎのような親父がしゃがんでいた。豆絞りの手拭いで鉢巻をし、額の皺の数までよく見えた。どう考えても謎が解けず、狸の芝居だったのだと語る。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1995年(平成7年))

『現代民話考 11 狸・むじな』は、松谷みよ子が一九九五年(平成七年)に編んだ現代民話の資料集である。明治から現代までに各地で語られた狸・むじなの話を、聞き書き、読者の回答、郷土誌や民話集、新聞記事から集める。狸火、腹つづみ、音まね、いたずら、化かし、たたり、人助け、戦争にいった狸、今の暮しなど十二の部に分け、話例ごとに本文と類話の「分布」を添え、巻頭に序文と前文、巻末にあとがきを置く。

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白い犬

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