岩という岩に顔が写った寺の庭
どんな伝承か
山形県米沢市での話。一九九〇年の夏、小平民話の会の三人で米沢を訪ね、その年の旅のテーマとして『童子百物語』の怖い話の舞台になった場所を巡った。多くの寺を回り、どこも楽しかったが、チンゾウ院という寺の庭に入った時、語り手は全身に鳥肌が立った。連れの一人に告げると、その人も同じだったという。それでもそこで写真を撮り、帰って現像してみると、岩の多い寺であったが、岩という岩に顔がいくつも写っていた。その写真は今もあるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考・1990年代初期(平成初期))
松谷みよ子『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』を小話単位で全550話収録。心霊写真など写真の怪と、文明開化期の怪異にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明377話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。