夢に出た地蔵と隣村の女の願掛け
どんな伝承か
岐阜県安八郡神戸町のある家で、五十数年前に主人の弟が四歳で亡くなった。その直後、主人の父は地蔵菩薩の夢を見た。しばらくして名古屋を訪れた際、夢に現れた地蔵に似た約七十五センチの像を見つけて譲り受け、屋敷前の道路脇に堂を建てて供養した。ある時、隣村の女性が参拝に訪れ、自分の子の皮膚病が夢のお告げに従ってこの地蔵に祈ったところ治ったのだと告げたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』は、松谷みよ子が編んだ「現代民話考」の一冊である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』のアンケートへの回答や聞き書き、新聞・雑誌の記事から集めた、予知夢や死の知らせの夢、死者や神仏の夢告げ、死の前後に出る火の玉、生きている人から抜け出す魂の話を各地から収める。三章それぞれの冒頭に編者の論考「考」を置き、項目ごとに代表的な語りと、県別に並べた短い報告を話者・回答者・出典を添えて載せる。