人魂っつうのはあったですね
どんな伝承か
木更津市の話者は、娘時代に生家で人魂を見たことがあるという。二十三年ごろ、兄嫁が危篤との電報が夜遅くに届き、気になって眠れないまま茶の間に寝ていたところ、ガラス戸の向こうの台所の方角の空に、鶏卵ほどの真っ赤な玉が浮かんでいるのが見えた。玉の両脇には青白い光も伴っていたという。話者はこれを人魂だと思い、もう駄目だろうと感じたが、案の定、翌日には兄嫁は亡くなっていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))
松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。