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清水村、越村と言いよった時分のことぢゃ

所在地高知県土佐清水市
年代現代
登場
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)
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どんな伝承か

土佐清水市がまだ清水村・越村と言われていた時分のこと。大きな資産家があり、五、六人の使用人がいた。旦那が若い衆に、知り合いへ一言返事をもらってこいと使いに出したが、昼過ぎに出たきり日が暮れても戻らない。心配した旦那が年輩の使用人二人を探しに出すと、先方では『立ち話で用は済み、とうに帰した』という。二人が道の左右を気をつけて戻ると、暮地の手前のソバ畑の隅で、松という若い衆がうずくまってぶるぶる震えていた。ソバの花を指さし『大津波がざわざわ来る、わしは津波にさらわれる、助けてくれ』と訳のわからぬことを言う。頬を張って正気づかせ連れ帰り、旦那に話すと『あの辺には人を化かす古狸がいる、その仕業だろう』と言ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・1980年代)

松谷みよ子『現代民話考 9 (木霊・蛇)』を小話単位で全406話収録。木霊(木の精・祟る木)や蛇にまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明402話・市区町村判明344話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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