ハトとシカが見つけた鳩の湯と鹿沢
どんな伝承か
群馬県には八十余りの温泉があり、伊香保や草津などは中世の文献にも名が見える。そのため温泉に関する伝説も各地にあり、開湯伝説や温泉の転移・消滅の話が『神道集』や江戸時代の地誌にも記されている。現代に伝わるものでは開湯に関する話が比較的多く、イヌが発見した霧積温泉のほか、吾妻郡吾妻町の鳩の湯温泉はハトが、同郡嬬恋村の鹿沢温泉はシカが発見したと伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県史 資料編 27(群馬県史)
『群馬県史 資料編 27』は、群馬県の県史の資料編の一冊で、収めるのはその「第三章 伝説」である。伝説の定義と分類、『神道集』や近世の地誌から明治以降の郡村誌・伝説集に至る県内の調査の歩みを述べ、赤城と日光の神戦、赤堀道元の娘と木部姫の入水、文福茶釜、羊太夫、弘法伝説などを群馬の伝説の特色として論じる。続いて代表例を自然的・社会的・信仰的伝説の三つに分け、各地の口承と古記録を伝承地を添えて並べる。