お茶株に隠れた稲荷と初午の禁忌
どんな伝承か
二月の初午の日は、十時前(四ツ前)にお茶を飲んではいけないという。むかし、狐すなわち稲荷様が外国から稲をくわえて来たところを追われ、お茶株のところへ隠れて助かった。それから日本では稲を栽培するようになったという。稲荷様が稲を日本へ持って来たのが二月の初午の日で、お茶株に隠れて助かったので、初午の日の十時前にはお茶を飲んではいけないとされる。また、初午の日に稲荷様をまつるようになったのもそのためだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県史 資料編 27(群馬県史)
『群馬県史 資料編 27』は、群馬県の県史の資料編の一冊で、収めるのはその「第三章 伝説」である。伝説の定義と分類、『神道集』や近世の地誌から明治以降の郡村誌・伝説集に至る県内の調査の歩みを述べ、赤城と日光の神戦、赤堀道元の娘と木部姫の入水、文福茶釜、羊太夫、弘法伝説などを群馬の伝説の特色として論じる。続いて代表例を自然的・社会的・信仰的伝説の三つに分け、各地の口承と古記録を伝承地を添えて並べる。